〜友田晶子の“新”ラク学講座〜

デザートは“作品”、コーヒー紅茶ではなく、ぜひお酒と!

2016.03.11

 

「デザートがないフランス料理は、片目のない美女と同じである」とはさすがの美食家ブリヤ・サヴァランも言ってはいないですが(サヴァランの言葉はこちら)、正式なフランス料理やイタリア料理のしめは、やはりなんといってもデザートです。

なぜデザートなのでしょうか。
一説には、フレンチやイタリアンの料理の中には糖分が含まれていないので、最終的に糖分を体が欲するからというのがあります。真偽のほどはわかりません。確かに比較的塩分の強い料理(フランスやイタリアの料理は日本よりも塩分が強いことが多い)を食べた後には、甘いものが欲しくなります。
また、果物などのビタミンを取る意味があるとも言われています。でも、甘いものを食べた満足感を得ることが、もしかしたら一番大きな理由かもしれません。

フランス料理のデザートはまさに芸術作品といえるすばらしいものがたくさんあります。現に、フランス料理界では、パティシエというデザート専門の職業が成立していることからもその重要性がわかります。冷たいもの、温かいもの、伝統的なものから郷土色豊かなもの、斬新でクリエイティブなものまで本当にたくさんの“作品”が存在します。だから、やっぱり、これを食べないテはないのです。

ちなみに、デザートだからといって、ここでコーヒーや紅茶を注文するのはちょっと野暮。デザートは一つの作品。料理同様、作品とじっくり向き合いましょう。デザートに入る前には、料理の皿やカトラリー、グラス、パンなどを片付け、いったんテーブル上をきれいにします。これから芸術品を鑑賞するためにお掃除しているかのことごとくです。ちなみにデザートは皿を下げるという言葉からきているそうです。

 

タルトタタン&カルヴァドスが最高!

できるならデザートに合わせてワインやリキュール、蒸留酒などを注文してもいいかもしれません。
タルトタタン(両面焼きのアップルパイ)にはカルヴァドスが最高ですし(友田好み)、フロマージュ・ブランのタルトには遅摘みの甘口リースリングが似合います。サヴァランにはラム酒だし、洋ナシの赤ワイン煮にはポワール・ウイリアムス、ガトー・オ・ショコラにはコニャックです。クレープ・シュゼットには甘口シャンパーニュがオシャレです。

デザートにもお酒。
どうです、これぞ大人の楽しみですよね。
ここまで飲めないという方はもちろん無理は禁物ですが、料理の時のワインを控えてでも、デザートにお酒の組み合わせはトライしてもらいたいものです。その美味しい組み合わせはちょっと感動すらしちゃいますから。
作品としてのデザートを堪能した後に、コーヒーや紅茶です。

はい、大人の楽しみを、ぜひ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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