〜友田晶子の“新”ラク学講座〜

カウンターでのおもてなし、やっていいこと悪いこと

2016.04.04

 

カウンターでの食事、いいですねぇ。
その代表といえばやっぱりお寿司と天ぷら。カウンター割烹やカウンター居酒屋もいいですねぇ。
最近はカジュアルなフレンチやイタリアンでもカウンター形式の店が増えました。
格式ばらずに楽しめて、とても使い勝手がいいものです。
カウンターでの食事の魅力は、なんといっても「ライブ感」でしょう。目の前で料理人が料理を作ってくれるわけですから、いわゆる出来立てを食べられること。食べたいものを即座に注文でき、それにアレンジを加えすぐに出してくれる軽妙さ。そのうえ、会話もできるところがなにより大きな魅力です。カウンターの中に立つ人は、これ、かなりの力量がいるはずで、まさにプロの技を楽しめる食事スタイルと言えます。お座敷では少々重いなぁなどというとき、カウンターでの接待は実に使えるスタイルです。

 

 

細かく注文を促すことが大事!

気を付けるべきことは、まずは人数。
カウンターでおもてなしならば、多くても4人、いや3人でしょうか。カウンターはずらり横に並ぶわけですから、離れてしまっては会話ができないですし、一緒に食事をする意味がなくなってしまいます。よく、反り返って遠くの人と話をしている姿を見かけますが、おもてなしとしてはこれはつらい。

料理は、基本好きなものを都度都度注文して出来上がりの瞬間を楽しむのが最もいいわけです。なので、ホストは気を使ったつもりで「お好きなものをどんどん注文してください」というかもしれません。しかし、どうでしょう、ゲストは自ら注文・・・、しにくいものですよねぇ。経験ありませんか? ウニやトロが食べたいなぁ、フグ刺しがいいなぁ、エビの天ぷら4本くらい食べたいなぁなどと思っても、これ、なかなか言い出せないでしょう?
最初からお任せにしない限りは、ホストが促してあげるのが正解だと思います。「ここは、白身がおいしいんです、まず、2~3種類比べてみませんか?」とか「私は中トロを食べますが、ご一緒にどうですか?」とか「貝類はお嫌いですか?」とか「フグ刺し、少し試してみましょうか」とか「そろそろアナゴにしますか?」とか「エビの天ぷらがおいしかったので、お替りしません?」など、できるならば細かく提案をし、一緒に食べるのはどうでしょう。これだとゲストも便乗しやすいはずです。ある程度、この調子で進んでいけば、途中からはゲストも直接料理人さんと話ができるかもしれません。このきめ細かい気遣いができないのならば、カウンターにすべきではないとさえ思います。
ま、ある程度コースを決めておき、途中からお好みにしてもらうなどの変化球も可能ではあります。おいしく食べる料理の流れというものがあるかもしれませんが、その辺を気にしないで自由に食べる、飲むのも、カウンターならありですし。

 

さしつさされつで親交を深める

そして、カウンターの良さは、お酒をさしつさされつするところ。フレンチイタリアンでソムリエが恭しくワインを注ぐのもとても素敵なのですが、「ま、いっぱい」「いや、どもども」などといいながら杯を酌み交わすことで、確実に親交が深まります。日本酒や焼酎でなくてもカウンターならワインだって同じです。ワインは自らボトルを持って注いではいけないなど洋風のワインルールはこの際忘れましょう。カウンターならソムリエに注いでもらうほうがかえって邪魔で面倒なくらいです。日本流のアレンジ、こんなところでは臨機応変に活用しちゃいましょう。

 

カウンターでおもてなしのもっとも大きな意味とは?

大きなテーブルをはさみ向き合って話すよりも、横に座って体を少し斜めにしながら袖すりあうくらいの感覚で話すほうが、確実に親近感がわくそうです。この案件は何とかものにしたいとか、この方には心を込めてお礼をしたいとか、この人とは本気で仲良くなりたいなどとというときにはテーブルよりカウンターです。それにおいしい料理、おいしいお酒がプラスされれば、きっと素晴らしいおもてなしになるはずですし、目標に近づきやすいはずです。
カウンターならではのおもてなし、上手に活用してください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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