〜友田晶子の“新”ラク学講座〜

ワインソムリエがお勧めすべき日本酒と料理のペアリング

2017.07.27

ソムリエの本領発揮といえば、料理とワインのおいしい組み合わせ提案・提供ですよね。あまたあるワインを、お客様がセレクトした今日の食べたい料理に合わせ、気分(熟成したワインが飲みたい気分とか)と目的(食事に誘った彼女を落としたいとか)と値段(会社で落ちない接待費、安めでいきたいとか)を加味&想像しながら、「本日は、やや熟成し始めたバローロ1993年をメインのレバーソテーにいかがでしょうか?」とか「先ほどお客様が選ばれたジュヴレ・シャンベルタンが本日のローストビーフにはいい組み合わせかと思われます(ワインと料理のルールからはちょっと外れているけど、そんなことはおくびにも出さず)、ワインをよくご存じでいらっしゃいますね」なんて付け加え彼氏をぐぐっと持ち上げたり、「ボルドーのシャトー・ラフィットがチリで造った素晴らしいワインです。もちろんお手頃に楽しんでいただけますよ」など、さりげない心遣いでお勧めをするわけです。

この技をもっと日本酒業界でも生かしたらいいのにと長いこと考えてきました。

日本酒や日本料理の席では、料理は次々と変わるのに最初から最後まで同じ銘柄ということがよくありました。これはつまらない。日本酒は何にでも合うなんて考え方ももう古いです。料理に合った温度もプロに教えてもらいたいし。たま~に体験できるマリアージュ(第3の味わい)にのけぞるほど感動することがありますが、またあれを体験してみたいっ・・・といった日本酒と料理のおいしい組み合わせや新しい発見、ソムリエこそが提案すべきだと思います。

 

ワイン的な発想だとたとえば、「料理と日本酒、同じような香りや味わい、余韻、食感があればおのずとおいしく感じる」という同調・相乗効果の手法をとれば、ばっちりおいしい組み合わせを体験できます。そう、日本酒もまずはワインと同じなのです。

ただ、ワインよりも相乗効果が大!などという組み合わせもあります。たとえば「牡蠣」。旨味凝縮の牡蠣には、アミノ酸たっぷりの日本酒のほうがおいしいことがあります。白カビタイプのチーズ。ワインは時にカビ臭く生臭くなります。日本酒は麹カビから醸されるお酒。麹の風味が白カビとクリーミーさがぴったりです。和食のメインともいえる椀物。スープにワインを合わせることは少ないですが、日本酒だとスープ=汁ものに不思議に合うのです。それはやはり旨味成分の相乗効果。そもそも出汁にも日本酒使われていることが多いですしね。

ソムリエの本領発揮、ソムリエの技術、日本酒世界にも生かしてほしい~ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[日本料飲ビジネス研究会]

観光地の宿泊施設・
飲食店・酒販店の皆様へ
料飲おもてなし
売上向上セミナー

これからのポイントは「飲料」です。お酒をはじめとした飲料に、もう少し力を入れれば、必ずや売上が伸びます。お客様の満足度がひろがります。「また行きたい」と思わせることが出来るのです!