〜友田晶子の“新”ラク学講座〜

お寿司とワイン、これ一本というときに選ぶワインは?

2016.04.11

 

お寿司屋さんでワインを置く店が増えてきました。
なかにはソムリエがいるお寿司屋さんもあるくらいです。
白木のカウンターに座り後や横から恭しくワインを注がれるのは少し慣れないような感じもしますが)、お寿司の楽しみも広がったなぁと思います。
私のお寿司&ワイン体験は「銀座寿司幸」さんです。はい、あの老舗名店です。
最初は、先輩田崎真也さんにお連れいただいたのでした。かれこれ30年近く前になります。ここはお寿司がおいしいのみならず、五代目若旦那杉山衛さんが早くからワインの勉強をされ、お寿司にワインを提供する当時としては本当に新しい試みをされていました。
これがご縁で、私が講師をするワインスクール(田崎真也ワインサロン)に寿司幸さんのスタッフの方(寿司職人だけど若い女性!)が通われたり、私が運営することになった銀座のワインバーでは、杉山さんはじめ寿司幸職人さんと機材をどどーんとデリバリーしワインバーのカウンターで握りたてのお寿司とワインを楽しむ、今思えば無謀かつ斬新なイベントを数回にわたり開催したりもしました。

そのころに経験したおいしいお寿司とワインの法則があります。
それは、「お寿司=お魚、だから白ワイン・・・ではない」ということ。実際、エビやイカなど甲殻類に白ワインを合わせると妙に生臭くなります。イクラやカズノコなど魚卵はもっとわかりやすく生臭くなります。穴子や煮ハマ、マグロや光物に白ワインはワインが弱すぎてせっかくの味わいが消えてしまいまいワインを飲んでいる意味がなくなります。お寿司はお魚だからと言って、白ワインを持ってくると、どうにも生臭く、またお寿司や魚に負けてしまうのです。

 

お寿司は様々な小さなネタがたくさん出てきます。それぞれのネタにそれぞれ違うワインを合わせるのは現実的ではないですが、寿司幸では、杉山さんの遊び心も手伝っていろんな細かい組み合わせや創意工夫でお寿司とワイン合わせる(合わないも含め)体験させてもらいました。
たとえば、最初の白身には軽めの白、昆布締めには赤、マグロには赤、漬けには漬けタレに赤ワインをプラスし赤ワインと同調するようなひと手間をかける、煮切りがかかったものには濃い目の赤、甘い卵焼き(こーれーがー名物!)には甘いソーテルヌ・・・・とフレンチ張りにバリエーションを揃え体験させてもらいました。
なかでも最も驚き、感激し、これだ!と体感したのは、「赤貝と赤ワイン」「海苔と赤ワイン」「お醤油には赤ワイン」ということ。赤い血を流す赤貝はミネラル分が多く、磯の香と旨味が濃厚にあります。これには白ワインは負け負けです。海苔も同じように薫り高く意外に味わいがしっかりあります。これになんといってもお醤油の濃厚な風味(お醤油は思いのほか香りや味が強い)が加わると、赤ワインの軽い渋味や深みが実にしっくりと合ってくるのです。

小さなネタにそれぞれワインを合わせるのは難しいので、お寿司に何かこれ一本というときには、赤ワイン、それも柔らかめの赤、できればある程度熟成しているもの、これをおすすめしたいと思います。具体的に書けば、やはり、ピノ・ノワール。それも果実味よりも落ち着きと酸味と滋味のあるブルゴーニュがぴったりといえます。

また、ドイツワイン専門店がお寿司と合わせる会を催し参加したことがあります。ここでは、なんと、すべてのお寿司にお醤油をつけないで提供されました。繊細な味わいのドイツのワイン(ほとんど白)は、魚や寿司酢とは合ってもお醤油には難しいという判断だったのでしょう。しかし、お寿司にお醤油はやはりつきもの。ドイツワインが飲みたいというとき以外には少々無理があるかもしれません。

 

ワインを置くお寿司屋さんは本当に増えましたが、まだ「魚=白ワイン」ということをかたくなに(不勉強かも?)信じたままのお店が多いのもまた事実。さらにお客さん側も「魚=白ワイン」と思い込んでいる人が多いので、当然白ワインの用意は必須ではあります(もちろん、白ワインがおいしいお寿司やネタもありますよ)。
お店もお客さんも、ぜひ、友田のおすすめにトライしていただきたいと思います。
それともう一つポイント。真っ白の美しいカウンターに赤ワインがこぼれるとシミになって取れなくなるので赤ワインはNGという店があります。ここで無理に赤ワインを開けるのはやめましょう。お店のルールに従ってくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

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