〜友田晶子の“新”ラク学講座〜

ソルベ? グラニテ? シャーベット? ジェラート? 何が違う?

2016.02.29

 

どれもきいたことがある呼び名です。
いずれも「氷のお菓子」です。
でもどれも微妙に違います。

まずは、「ソルベsorbet」はフランス語で、果汁やお酒を使った肌理の細かい氷菓のこと。英語では「シャーベットsherbet」。ソルベと同じですが、語源は細かい氷の入った飲み物を指すアラビア語「シャルバート」だと言われています。

ただ、「ソルベ」よりも「シャーベット」のほうが、砂糖や卵(メレンゲ)、ミルク、またときにゼラチンなどを使用して甘く作られる、いわばデザートとして楽しまれることが多いように思えます。

より甘味が少なく、氷に近いものが「グラニテGranité」。フランス語で「ざらざらした」「ごつごつした」の意味があり、氷を削るようなニュアンスの名前で、まさにかき氷に近いものを指します。語源は「花崗岩」などごつごつした石を指すようです。まさにかき氷っぽいですよね。「ソルベ」「シャーベット」と比べると、糖分が少なく氷の肌理も粗く、よりじゃりじゃりと氷に近い食感です。

フランスの「グラニテ」は、もとはイタリアの「グラニータGranita」からきているようです。フランスの「グラニテ」よりももっと果汁や糖分が多く氷も細かくねっとりとして、ブリオッシュにはさんで食べたりもする、デザートに近いものです。

デザートに近いと言えば、イタリアの「ジェラート」がそうでしょう。「グラニータ」よりも乳脂肪や果汁、ナッツにコーヒーなど味わいの素材は多岐にわたり、ねっとりむっちりと濃厚です。ですが、アイスクリームとは違い乳脂肪分も低めで、ソルベやグラニテと同じ「氷菓」になります。

 

そうそう、ここはスイーツのお話ではなく、フランス料理のお話。

グラニテやソルベは、フランス料理の途中で登場します。前菜と主菜の間、もしくは、魚料理と肉料理の間に「お口直し」として出されるのです。食事の途中なので、甘味や果汁分はぐっと少なく、ときにミントやレモンなど爽やかな風味の素材ををベースにします。みずみずしく、口を洗ってさっぱりさせ、次のお料理を美味しくしてくれます。懐石料理でいうところの「箸洗い」に近いかもしれません。ソルベやグラニテは食事の途中に出ることもありますが、シャーベットやジェラートはやはり食後がおいしいですね。

ホームパーティなどでも、途中で甘くないグラニテをお出しするものオシャレですね。フランス風の箸休め、上手に使いこなしてみてください。

また、フルコースの途中に出てきても驚かないで。お口直しの意味を忘れず、楽しんでください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

画像は、オシャレなティーンサイト madmoisell.com より

 

 

 

 

 

 

 

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