開催地は、ワインの本場、フランス、ブルゴーニュ。名前は、『フェミナリーズ・世界・ワインコンクール』(Concours des vins FÉMINALISE)といいます。フランスの銘醸ワインを産出するブルゴーニュ地⽅、なかでもワインビジネスのメッカといわれるボーヌ市で毎年4⽉に開催されるワールドワインコンクールです。
審査員は、ワインのビジネスに携わるプロフェッショナルか審査経験豊かなワイン愛好家の⼥性のみ。フランスとその近隣諸国、スウェーデン、デンマーク、アメリカ、オーストラリア、そして⽇本を含めた世界中から、ソムリエ、 ジャーナリスト、ワイン輸出⼊業者、醸造家といったワイン業界に従事する800⼈を超える⼥性が審査員としてボーヌに集結します。
審査は、着席して専門スタッフから注がれる4000 本以上の出品ワインを「39点の審査項⽬」に沿ってブラインドテイスティングで行います。隣り合った審査員はまったく違うワインを審査します。合議制で入賞を決めることはありませんし、テイスティング経験の少ないアマチュアワインファンもおりません。きわめて厳正なるテイスティング審査でワインの評価を行います。
主催は、30年以上ブルゴーニュでワインコンクールを運営するディディエ・マルタン氏。レストランでもスーパーでもワインショップでも、ワインを選ぶのは男性ではなく女性であることに目をつけ、女性審査員によるワインコンクールを思いつきました。女性にワイン選択権があるのはどこの国も同じようですね。
以来、フェミナリーズはワインコンクール目白押しのフランス国内で名声を上げ、今や世界中で注目されるようになったのです。
私がこの魅力的な世界ワインコンクールの存在を知ったのは一昨年前。ちょうどフランス現地のコンクール運営事務局が日本からの女性審査員を探しているタイミングでした。2016年には日本における広報大使の委嘱を受け、同年4月の第10回大会には、初の日本からの女性審査員をエントリーしました。
今年2017年4月の第11回大会では、外国⼈としては初めてとなる「フェミナリーズ名誉会⻑」に任命されたことを機に、(一社)SAKE女の会主催の「審査員体験ツアー」を催行します。また、この11回から、日本ワインの出品が始まりました。今年の出品は30銘柄。ワインの本場フランスで女性プロに評価されるのは、さて、どの銘柄でしょう。今からワクワクします。