〜友田晶子の“新”ラク学講座〜

テーブルナプキンで分かる、レストランの品格

2016.02.24

 

テーブルマナーの本を見る(今はネット上でもたくさん見ることができますね)と、テーブルナプキンのマナーがたくさん出てきます。まずは主賓からとるとか、料理が来る前に膝に置くとか、給仕の人に「とってください」と言われないようにするとか、二つ折りにして輪を手前にし汚れた手や口は内側を使って拭くとか、ティッシュやハンカチはむしろ使ってはいけなく、ナプキンを思いっきり汚して使うべきとか、中座する時は椅子か背に置くとか、落としたら自分では拾わないとか、食事がすんだらきれいにたたまないこと、なぜなら食事がおいしくなかったという意味にとられるからとか、どこを見てもほぼ100%といっていいほど同じようなマナーが書かれています。

 

実は私も書いています。こちらも見てくださいね♪

見落としがち!テーブルナプキンの正しい使い方

 

でもでも・・・、どうでしょう。
テーブルナプキンを思いっきり汚して使うことなど現実的にはあまりないのではないでしょうか。上質のナプキンだとしっかり糊がきいていて意外にも口元など拭きにくいですし、大きさはそこそこあるけど、つるっとした素材で汚れが取れないとか、膝から滑って使いにくいことなど多々あります。落としても気がついてくれないお店もありますし、小さくて片足にしか乗らないようなサイズがあったりもして、マナーブックのように使いこなせないことが実のところ多いのです。個人的には、ナプキンに関しては周りのことをあまり気にせず、使いやすいように使っていいのではないかと感じています。汚れたナプキンをテーブル上にあげなければ、自由に使いこなしていいと思います。

ここでは、使い方よりもナプキンの良し悪しがわかる知識を身に着けてみることをお勧めしましょう。真の美しいマナー人は、そういったことをよく知る人だと思います。
いいレストランほど、上質のナプキンを使っているのです。いわば、ナプキンでレストランの格が決まると言っても過言ではありません。
フォーマルな席で使用されるナプキンは、色やサイズ、素材が決まっています。そしてそれはもちろん世界スタンダードです。

まずはサイズ。晩餐会など正式なときには75cm角。しっかり大ぶりのサイズです。隅にイニシャルや家紋が入っていれば完璧に最上級です。その次には69~56cm角。ティータイム用では35cm角とされています。

素材は、「亜麻(リネン)」や「苧麻(ラミー)」。洗濯や熱に強く、光沢があり柔らかく手触りよく使いやすい最高級素材です。続いて「綿」。扱いやすい素材でナチュラル感が人気です。「レーヨン」や「ポリエステル」は色合いが美しいですが、つるつる滑って使いにくいうえに格付けとしては低くなります。

色合いは、無地の白が最高級です。
また、繊維が細くなればなるほど高級感がでます。極細の麻の繊維から織られた「白い麻のダマスク織り」は世界中で人気です。また、アイルランドで生産されるアイリッシュリネンはなかでもとりわけ最高級とされ、各国の正式な晩餐会や世界の高級ホテルやグランメゾンで使用されています。
一見地味なテーブルナプキンやクロスですが、こういったところにしっかり上質のものを使用する店こそ、本当の格式と品格があると言えるのではないでしょうか。
レストランに行った際には、ぜひ、テーブルナプキンを観察してみてください。

 

 

 

 

 

 

 

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